2014年10月5日日曜日

田原順子琵琶演奏会の夕べ

第4回「田原順子琵琶演奏会の夕べ」
10月11日[土]/16時開場 16時30分開演
*山形村の古刹「清水寺」が本来の会場なのですが道路改修工事のため
今年もスカイランドきよみずになります。ご了承下さい。
*席に限りがあります。聞かれたい方は、早めにご予約下さい。
☎0263−98−3014(保坂)

写真は昨年の演奏会前、リハーサル中の田原さん



















◆今回の演目

. 「那須与一」——平家物語 

巻第十一 『那須与一』より
平家物語 原文
作曲:初世 橘旭宗
源平の戦も終盤。四国・屋島での戦いの時の事です。海上には平家、陸には源氏が陣をしいております。
2月18日、午後6時。
日も暮れて、今日の戦はこれまでと双方引き上げたところに、平家方から美しく飾った小舟が一艘進み出で、源氏の陣に近づき、程よき辺りで船を横にし、せがい(船の横板)に扇を挟み『これ射てみよ』と、同乗の女性が手招きをいたします。
源氏側から選ばれたのが「那須与一宗高」弱冠二十歳。
折からの強風に船も扇も激しく揺れ動く中、神仏の加護を願い、風の凪いだ一瞬を狙って見事に扇を射落としました。

. 「蓬草子」——琵琶独奏曲『蓬草子』 作曲:角篤紀
蓬の里に伝わる『蓬草子』どこをあけても真っ白ウラジロ草紙。そこで読まれるお話は、これからあなたの作るもの。

蓬ノ里ヲ尋 ヌレバ、水ノ音スル風ノ音スル。
蓬ノ里ヲ尋ヌレバ、カマド賑わう音ガスル。

さて今日はどんな物語が?
三話からなるお話のハジマリハジマリ

………… 小休憩(5分ほど)…………

3. 「ひばり」——原作 中勘助  
『鳥の物語』全12編の中より
『ひばりの話』
台本・構成:田原順子
作曲:田原順子
『ひばりの話』は子ども向けの雑誌に掲載されたものとの事で、短く、内容もかわいらしくわかりやすい話でした。
子ども向けの弾き語りも創りたいと 思っていたのでこれを選ばせて頂いたのですが、琵琶の弾き語りに宜しい様な文章、言葉遣いで子ども向けはやはり難しいものでした。
やむを得ず、主人公の中将姫にまつわる話を少し加え、ひばりの働きも整理して、中さんのお話にはなかった弥陀来迎の場面を加える事で何とか弾き語りの形にまとめてみました。

仏に深く帰依する中将姫は強く浄土を求め、誓願を込めて曼荼羅を織り始めました。
優しく情け深く、大変美しい姫はたくさんの人々から慕われていたのですが、中にはこれを妬む者もおり、父君の大納言に様々に中傷、讒言をいたしましたので、とうとう紀伊国、有田郡、雲雀山に捨てられてしまいました。
それでも姫は曼荼羅を織り ますが、織りあがる前に水や食料が尽き、姫は死んでしまった様に見えました。
この土地に住むひばり達は姫が帰依している『阿弥陀様』とやらに頼めば姫が生き返るのではないか、と考え、皆力を合わせて阿弥陀様を呼び続けます。
なんの変化もなく、阿弥陀様は現れませんでしたが老人が一人やって来て姫に水を飲ませ、生き返らせてくれました。
姫はまた曼荼羅を織り続けます。
そしてとうとう曼荼羅が織り上がり、姫は感謝して阿弥陀様の住むと言われる西方浄土に向かって合掌しました。
すると、先の老人の姿が曼荼羅の中に描かれた阿弥陀如来の姿に変わりました。
姫を浄土に迎えに来たのです。
そしてひばり達を褒め、鳥の中で 一番の歌い手として下さいました。
ひばり達の喜びの歌声の中、紫の雲がわきいで、迎えに来たたくさんの天人達と共に姫は極楽浄土へ運ばれて行きました。





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