2階の仕事場まで駆け上がる。電話が鳴り終わる。あわてて取った。懐かしい声、アキコさん。私のデザインの師匠の奥さん。カミさんの事を知らせたハガキを見て「ビックリして…、夕べ見つけたのだけど、泣きそうになるので、今日にしたの」。カミさんよりひと回り上の84歳の卯。カミさんとは気が合っていた。「この前の電話で長々と話していた時、調子が悪いと言ってたものね」「私も13年も経つけど寂しいわ…」と。アキコさんも一人暮らし。お喋りがしたかったのか、近況をいろいろ話してくれた。今度はこちらから連絡しよう。
夕方、ポストを見たら、三人の友人から手紙。
よりさんからはギャラリーの案内に、励ましのメッセージを何気なく添えられていた。イシカワさんは、お悔やみと自身のお母さんの死が記されていた。イチさんは、お悔やみと「なんとか生きている証し」エッセイが入っていた。電話も手紙も、ほのぼのと嬉しい。